【プロフィール】スバル ステラ(初代RN型)
スバル ステラの初代モデルは2006~2011年に販売されていた。
初代ステラはスバルの自社生産で2代目以降はダイハツ ムーブのOEMとなる。
プラットフォームのベースがスタイル優先のR2だったためトールワゴンカテゴリーの車種の中で広さのアドバンテージはない。
R2にくらべれば十分に広いが・・
ステラには最近の軽自動車のトレンドといってよいふたつの顔を持つ。
よく言う標準ボディとカスタムボディだ。
各メーカーのどのモデルも骨格は同じでヘッドライトやフロントグリル、前後のバンパーに手を加えておとなしいとカッコいいの両方をそろえるのが常となっている。
ステラでは標準ボディの他にカスタムとリベスタの3種類が用意されていた。
個人的にリベスタは当時、前後の装飾のバランスが良く素直にカッコいいなと思っていた。
今回は標準ボディの他にカスタムも写真に収めることができた。リベスタはまたアップしたい。




スバルというメーカーは自社生産モデルでは年次改良を行うことを常としているがステラも同じく年次改良を受けD型まで存在している。
B型ではNAエンジン車の燃費向上を果たしているが、その他の目立った技術的進化は無く外装やボディカラーに変更が加えられている程度となっている。
ここでは敢えて取り上げないが2008年にプラグインステラの発表があり政府や県に提供されたことが実績があった。
【メリット①】トールワゴンタイプでは希少な直4エンジン
2020年現在、新車で買える軽自動車で直4エンジン車は存在しない。
中古車でもトールワゴンタイプの軽自動車ではワゴンRの最上級モデルとムーブのターボグレードのみだったと思う。
スバルではステラが販売されていた時代にスペシャリティーな2ドアモデルのR1と4ドアモデルのR2、ステラの旧型モデルのプレオが併売されていたがどれも直4エンジン車だった。
エンジンにこだわりがあるスバルだからか直4エンジンの中でもSOHCとDOHCを揃えていたほどで、ステラには無いが、R2に設定があった。
エンジンやサスペンションについてはR2の記事で詳しく取り上げているのでみてほしい。
R2の記事でも触れているが直4エンジン車の弱点は1気筒あたりの爆発力が弱い点だ。
ステラではR2よりもトールワゴンタイプのため車重が重くなってしまった。
もし乗ってみたい方はSC(スーパーチャージャー)車をおすすめするが、題名にも書いたとおり直列4気筒エンジンでの80km巡航ではスーパーチャージャー車でもNA車でもどちらも気持ちがいい。自然なバワーの出方の分、NAエンジン車の回りの方が良いように感じられる。
いずれにしろ良いエンジンだと思う。
【メリット②】R2ベースのしっかりとした乗り味
ステラはトールワゴンタイプの軽自動車でライバルはもちろんスズキのワゴンRやダイハツのムーブになる。
当時はトールワゴンタイプが全盛でいかに広くするか、また室内長や室内幅で広く見せるかにしのぎを削っていた時代だったがステラは全くそれに食い込めなかった。
プロフィールにも触れたが車体のベースがスペシャリティータイプのR2だったため、ワゴンR・ムーブの2強のように専用開発ができなかった分、広さでは太刀打ちできなかった。
ただ、元々が素性のよいR2ベースのため軽トールワゴンタイプでは一番の乗り味だった。
R2の記事でもふれているが4輪独立懸架の恩恵はもちろんあるだろうが、実にどっしりとした安定感のある乗り味だった。
例えて言うならばスバル系の普通車の乗り味に似ているというと飛躍し過ぎかもしれないが、ちょっとそこまでのコンビニとかには乗りたくない感じがある。
対象的にスズキのワゴンRは初代から一貫して軽い乗り味を提供してくれている。2020年現在、4代目のMH23S型のエネチャージ車に乗っているがハイブリッドになっても軽い乗り味は変わらない。
軽量化技術が進みさらに軽い乗り味が強まった感すらある。
どちらが好みかの問題もあるが、高速巡航ではステラに軍配があがる。高回転までスムーズに回る4気筒エンジンと4輪独立懸架、それにどっしりとくれば高速巡航にマッチしない方がおかしい。
【メリット③】スバル自社生産 最後のモデル

現在スバルで販売されている軽自動車は全てダイハツ製だ。
農道のポルシェと呼ばれたリヤエンジンのサンバーもハイゼットのOEM版になってしまった。
スバルが普通乗用車に注力し良いクルマ作りを続けてくれるのならそれも仕方がないのだろうがホンダのNシリーズのようなチャレンジもR2開発当初ならできたかもしれないと思うとなんだか寂しい。
スバル最後の軽自動車かもしれないということでボクはR2を新車で購入したが、その後により幅広い購入層が見込めるステラが出た。
販売当初はトールワゴンタイプが全盛の時代だったが、後半になってくるとダイハツ タントが売上を伸ばす軽BOXタイプの時代が近づきつつあった中でステラが伸びる余地は無かったといっていいだろう。
販売終了後、もうすぐ10年が経ってしまうがスバル最後の軽自動車・・直列4気筒エンジン、4輪独立懸架、スーパーチャージャーどれもが惜しい。

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